犬を飼いたい人の義務教育
「こんなはずじゃなかった」とならないために
犬を飼いたい人の義務教育
スイスは、憲法に動物保護の条項を組み入れた国で、動物保護施設のティアハイムは、よく知られています。
そのスイスでは、犬の飼い主に対しての義務が定められています。
犬を飼う前には、かかる費用やしつけ・トレーニングなどの「飼育に欠かすことのできない知識」を学ぶため、最低4時間程度の講習を受けなければなりません。
この段階で、犬を飼うことの大変さに気づいて、飼うことを諦める人も少なくないそうです。
犬を飼い始めたら、1年以内に犬のしつけ・トレーニングの訓練に参加して、実技のテストを受けなければなりません。この実技テストは、犬の飼育経験がある人も、受けなければならないのです。
実技テストでは、飼い主が飼い犬と一緒に街中に出て、他の人や犬とすれ違う際に、飼い主が適切な対応ができるかどうかを、行動学を専門とする獣医師が審査を行います。
日本版「犬を飼いたい人の義務教育」
犬を飼うことを希望している人に、飼育にかかる費用やお手入れやしつけ・トレーニングなどにかかる時間や労力などについて学ぶことを義務化することには、次のような効用が期待できます。
(1)子犬を手に入れるための金額以上に、育てるため、健康を維持するために負担しなければならないお金がたくさんかかることを知って、子犬の購入に慎重になる。
(2)健康に良い食餌の選び方、お手入れの仕方、トイレ・トレーニング、犬とのコミュニケーション、散歩のマナーなどを学んで、「かわいいから」「好きだから」というだけでは、犬は飼えないことに気づく。
(3)自分、そして同居している家族のライフスタイルに合った犬種は何かを考えてから、子犬の購入を検討するようになる。
(4)子犬を受け入れる環境や心構えが整っていないことに気づいて、飼うことを見送る、あるいは諦める。
日本では、まだ「犬を飼いたい人の義務教育」は実施されていないのが、現実です。
動物愛護管理法では、ペットショップに「適正な飼養や保管に必要な事項を伝える」ように定めていますが、子犬を購入した人は、早くお家に連れて帰りたくて、気もそぞろ、飼い方のノウハウまで学ぼうとするような時間を割いてもらうことは、現実的には、無理なのです。
「飼い主の義務教育」を普及するためには、むずかしくなく、楽しく、深く伝えるような教科書が必要ですし、それを使って、教える立場を担っていただくのは、飼い主としての経験がある先輩諸氏なのです。
★教育・出版事業 「犬を飼いたい人の義務教育」
(1)初めて犬を飼う人の入門書「パピーウェルカム・ハンドブック」
(2)創作絵本「わたし いぬがほしい」 電子書籍Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング
(3)動物専門学校の学生たちの研修受け入れ、子どもたちと犬たちのふれあい教室「ペッザニア」の開催